
ご近所散策(34) -鎌倉大仏-
先日ふらりと足をのばして、鎌倉の大仏さまに会いに行ってきました。
正式には「高徳院 鎌倉大仏」というそうですが、地元の人も観光客もみんな「大仏さま」で通じる、鎌倉の顔のような存在です。
長谷駅から歩くこと10分ちょっと。観光客でにぎわう小道を抜けると、ふいに開けた境内に、堂々としたお姿の大仏さまが現れます。
青空を背景に、ゆったりと座すその姿は何度見ても圧倒的。
高さ約11メートル、重さ約121トン。これが13世紀に造られたというのだから、当時の技術と情熱にただただ驚くばかりです。
そして今回、久しぶりに知った驚きの事実。
なんと――大仏さまの背中、開くんです。
そして大仏像に向かって右側の脇から入ることができて、内部を見学できるようになっているんですね(拝観料は別途かかりますが、たったの50円)。
中に入ると、空洞になった内部構造がそのまま見られ、時代ごとの修復の痕跡まで確認できます。
外からは分からない、大仏さまの「内面」にふれるような、不思議な気持ちになりました。
背中からそっと中をのぞいたあと、大仏さまをぐるりと一周して、お顔を見上げると――
なんだかちょっと、やさしく微笑んでいるような気がしてきます。
大仏さまのそばに立つと、不思議と気持ちがすっと整うような、そんな時間を過ごすことができました。
喧騒の中にありながら、静けさを持つ場所。
また季節を変えて訪れたいな、と思える、鎌倉の名所です。
額装の㈱アート・コアマエダ(スタッフ石部)